Introduction:
下町の傾きかけたもんじゃ焼き屋『万きゅう』の店内では主人の鉄五郎が今生への言葉を紡いでいた。枕元では亡き息子の嫁で、今は鉄五郎の下の世話までするマチ子(里見瑤子)がその口述を筆記している。鉄五郎は自分が亡き後はこの店を売り払い、若い男でも捕まえろとマチ子に言うが、修行時代に日本各地で女を孕ませた事を思い出し思案に暮れる。そんな中、大阪から南(神咲詩織)という娘が、広島からは昌造という息子が現れた。更に京都からは桃子(早瀬ありす)という娘も加わり『万きゅう』の跡目争奪戦の火ぶたが切って落とされるのだが…。